自転車と雑誌 その2

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自転車と雑誌 その2

前回に続いて自転車雑誌について。

現在の自転車ブームはいったいどうなってしまうのだろうか。 各自転車雑誌は、素人を取り込み購買層を広げようと躍起になっている。 これに追い打ちをかけるように、自転車メーカ各社も便乗しようと必死だ。 雑誌の中の広告もかつてないほどに増え、紙面が煩わしくなってきた。

しかしながら、この由々しき事態に危機感を覚えるのは私だけだろうか。

かつて、マウンテンバイクブームがあった時、こぞってMTBを山に持ち込み、乗り回した人がいた。 当然、当時の自転車業界もブームに乗ろうと、各社マウンテンバイクを投入し、雑誌も購買意欲をあおりたて、手軽に入れる里山を紹介した。

おかげで、その昔から山を走っていた自分たちは素人集団とのトラブルを避けるため山を譲り、地図を片手に山奥へと場所を替え、新たなる道を開拓し始めた。 手軽に走れた近場のトレールには、ショップツーリングの名の下に素人集団が押し寄せ、傍若無人にふるまった。 この結果、あちこちに「自転車進入禁止」の立て札が立てられることになってしまったのだ。

MTBの波が引いた後に残ったのは、立入禁止の立て札だけ。 流行で始めた人には、コースがなくなれば自分でコースを探そうとする人はおらず、自然と山を走る人は減った。 登山者との共存がうまくできなかったのか、大勢で走ったための集団心理が影響していたのか、登山者からのクレームにより入山禁止となったのでしょう。

先人は、山サイなどと言って、山に入るときは歩行者優先、集団で走らない、山に傷をつけない等の暗黙のルールがあり、それを守ることで共存できていた。 しかし、雑誌で山に入ることだけを大きく取り上げ、そこでのルールの啓もうを怠っていたのではないか。 昔から自転車で山に入っていた自分にとっては、非常に迷惑な話だし、とんでもないことをしてくれたと言う気持ちだ。

そして、今回のロードブーム。 これが同じ道を辿れば、ことは重要かと思われる。 MTBでは、トレールと言う一部の区域が立入禁止になるだけで済んだが、一般道を走るロードで同じような「締め出し」が発生したらどうなるだろう。 実際に、近所のサイクリングロードでも、素人ばかりを引率するために、集団が大きく長くなり、コースを我が物顔で走る輩が増えている。 赤信号で集団が切れそうになると、無理して交差点に進入するとか、信号無視する。 列が長いから、自動車の右左折がしづらくなり、自動車の運転者がいら立ってくる。 ちょっと考えただけでも、道路上での悪い面が浮き彫りになる。

これに対して行政のやることは簡単だ。 道交法を改正して自転車の規制を厳しくすることだ。 自転車の定義から、車検制度、順守義務、罰則等々、数多くの規制が厳しくなることが想定される。 この影響は、自転車に乗る幼稚園児からママチャリに乗るおばさん達にまで影響を与えるのだ。 今まで、悪いイメージや暗いイメージを持たれていたり、人に相手をされなかった時代から、ずっと自転車を根強く支えてきた人たちはどのように感じるのだろうか

たとえば、乗鞍マウンテンサイクリング大会を例にとっても、過去には私の所属チームでも毎年出るイベントだった。 「上りだけのバカみたいな大会だよ。」とか、「好きだねぇ〜」と後ろ指をさされながらも、根気強く支えてきたものだった。 それがいつの間にか、雑誌が大きく取り上げ、ヒルクライムを流行させ、おかげで抽選になってしまい、チームみんなで楽しむことができなくなり、参加を取りやめることになった。 大会が盛況なのは分かるが、乗鞍周辺での自転車の増加、マナー低下によるバスやタクシーからの苦情も絶えない状況のようだ。 結果的に、大会存続の危機にも立たされているのではとも言われている。 参加人数の少ない時期から大会を盛り上げてきた人たちが、やはりはやりで始めた人たちに締め出され、さらには危険走行によりコースまで自転車禁止になってしまっては、いったい何のための自転車雑誌なのだろうか。

本人のモラルと言えば、それまでだろう。 たしかに、雑誌がなにを書こうが、乗り手にモラルがなければそれで終わりだ。 しかし、これまで乗り手を増やしてきた雑誌にも責任の一端はあるのではないだろうか。

 

 

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