自転車と一般人(?)

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自転車と一般人(?)

ある休日のこと。 ホームコースである茨城県の海岸線を走りました。 途中、阿字ヶ浦海岸、那珂湊漁港を過ぎて大洗に向かいます。 大洗サンビーチ前の海岸通を走ると広場の中に一種異様な雰囲気が流れていました。

大きなワンボックスカーに羽が付いてたり、出っ歯だったり、尻尾が出ていたりと。 それにアイドルやミッキーマウス等のキャラクターが派手にペイントされていたりと。 どうやら、こんな人たちの集会ということが遠目に分かります。(後で知ったのだが、これを「バニング」と呼ぶらしい。)

この会場では地元のイベントや、このような趣味の集会がときどき開催されているので、通りがかった際には毎回のように立ち寄っています。 どんなものがあるかと言えば、地元のお祭り(あんこう祭り等)があったり、集会となれば、車だったり、バイクだったり、犬だったり、猫だったり。 車は車でも、旧車だったり、オープンカーだったり、荷台が躍ったり、スパーウーファがついてたりと、それぞれのカテゴリ毎に集会が開催されているのです。 今回もちょっぴり気が引けたのですが、どんな車があるのか興味があったので入ってみました。

会場入口で、「あの〜 すいません。 中に入って見てっても良いですかぁ〜?」 すると、受付の人なのか、「良いけど、危ないから自転車は押してってね。」 と、気さくな返事。 こっちも自転車の練習中のため派手なカッコウしているというのに、アッサリと受け入れられました。 やはり自分の中のイメージとしては、怖いあんちゃんが、イカレタカッコウでいるのかと(失礼)思っていたのですが、想像とは大違い。 ビックリしてしまいました。

会場に入るとスゴイスゴイ! 今まで見たこともないようなスゴイ改造車(?)がたくさん並んでいます。 自分の知らない世界ですから興味津々。 たまに一般公道で通りすがりの1台ばかり見るときには、「東京88 あ88-88」のような番号も珍しいですが、会場の車は「88-88」ばっかり。 やはり定番なのでしょうか。 内装に至っては、車内は応接間のようにカーペットやソファでゆったりとした空間ができあがり、音響もそろっている。 まるでリビングのようです。 外観については、後方に流れるような羽が定番で、後ろの窓はつぶされて、ペイントがある。 そのペイントもなぜか、ディズニ系統が多く、プ〜さんやらリトルマ〜メイドやら。 アイドルでは、やはりアユですか。 でも、どっちかと言えばキャラクタ系の方が割合としては多かったような気がします。 それに会場内は意外と静かで、大音量で音楽が流れていることもなく、小ぢんまりとバーベキューやったりと意外と和気藹々と情報交換したりと会話を楽しんでいるのです。 話の内容は聞こえた範囲では、「この羽の曲線がきれいだ」とか、「これってどこでやったの?」とか、あとは理解できないような会話ばかりでした。

・・・なんて人のことを観察していても、相手にとっては、レーサジャージ着て、自転車にまたがったヤツが会場にノコノコと入ってきてる方が珍しい。 突然、背後から声をかけられてビックリ。 振り向くと相手が話し始めたのです。

「どうですか? これだけの車が集まるのもなかなかないですよ。 今日はこれで300台は集まっていますよ。 関東支部会なんだけど、かなり遠くからも集まって来てるみたい。 ゆっくりと見ていったら面白いよ。 たしかにナンバーとって公認ではあるけど、実際に走っても良いのかなぁってのもあるし・・・」

そんな感じで、ほとんど一方的な質問調で会話が続きましたが、相手はイヤな顔をひとつもせずに、いろいろと教えてくれました。 元値より改造費の方がはるかに高額と言う世界は、私から見たら彼らはかなり普通でない感じがするのです。 しかし、話の中で私の乗ってる自転車が70万円だと言うと、キミこそ普通じゃないと言われてしまいました。 自転車に70万円もかけるなら、車のドレスアップにかけるとのこと。 今回のテーマは「自転車と一般人(?)」ということで書き始めたが、相手もなかなか一般人とはかけ離れている感じです。 でも、お互い希少な趣味を持ちながらも、公道では他人から邪魔者扱いされ、煙たがられるところに共通の気持ちがあり、なぜか同じ境遇のような気がしました。 人に理解されにくい趣味仲間ってのも面白いものだなぁとつくづく感じたものです。

 

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