クロモリロードレース2013in群馬CSC

クロモリロードレース2013in群馬CSC

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名称 クロモリロードレース2013 群馬CSC
日程 平成25年5月12日
天気 晴れ   
結果 言うも語るも…

 

まえがき

3月に開催したうっかりの前夜祭で、私が一言。

「こんなレースがあるよ。 鉄の自転車だけのヤツ…」

このレースの車両規定は、フレームが鉄であること。 つまりクロモリ製フレームが参加の条件である。 でも、カーボンフォークは認められているそうな。 こんなちょっと風変わりなレースに出てみようと言うことになったのだ。

これがきっかけで、参加を決意することになった。 メンバーはA氏、S氏と私の3人。 いつものメンバーだ。 この3人、現在乗っているのはA氏も私もカーボン車。 S氏だけは鉄車だ。 S氏と私は昔乗っていた自転車をなんとかすれば乗れるだろうと、安易に考えていたのか、参加を即決した。 A氏はコルナゴのマスターオリンピック。 私は、地元ショップのオリジナルロードである。

 

参考までに…

私の自転車は、古き時代のシマノ600がSTIとなって初の手元シフトになったモノ。 シフトだって8Sだ。 ホイールはGL330を使っていたが、チューブラータイヤも当時のままでリムセメントもぼろぼろで、もう一度セメント貼り直すだけでは危険がいっぱいな感じ。 かと言って、前後で1万円も投資してタイヤを買うには、今後の利用を予測してもちょっと考えてしまう。 このため、現在保有しているキシリウムに8Sスプロケットを無理やり取りつけて、走らせることにした。

エンド幅も微妙に違うようだが、この辺は鉄フレームなので、無理やりホイールを押しこんで、なんとか走行可能な状態にしてレースに臨んだのである。

 

A氏のコルナゴ マスターオリンピック。

とにかく色がきれい… でも、間に合わず、未だバーテープはなし。 会場で一生懸命準備してました。

 

 

 

 

 

S氏はリッチーのクロモリ。

赤と青のフレームカラーに合わせて、タイヤも前後色違いでチョイス。 なかなかキレイだ。

 

 

 

 

 

 

 

移動から準備

今回の大会は群馬CSC。 1997年のミヤタレガシーカップ以来だと記録にある。 当時の記憶だと、雨上がりの路面であちこちでスリップして大変だった記憶しかない。 そんなレースに出かけようと家を出ると雨模様。 あ〜あ… と言った感じだ。

集合は赤城高原SA。 予定通り家から2時間ほどで到着。 A氏はちょっと遅れると連絡があり、S氏と2人で先行する。 月夜野ICを降りてから30分弱。 こんな山道の奥になにがあるんだよ!と思うような道の先に群馬CSCはある。

係員の誘導に従い車を停めて自転車の準備。 駐車した場所が坂道だからやりづらい。 荷物をまとめてピットエリアに置くと、試走に出かけた。 A氏の自転車は、未だバーテープが巻かれていないポジション調整中の自転車だ。 しかも、タイヤはサイドケーシングが所々裂けており、段差にぶつけるとバーストしそうな状態。 なんとも危険な自転車だ。

 

試走に行っても、昔走った記憶は全くよみがえることはなかった。 いつになったら下り終えるのか、いつまで上りが続くのか… 全く予想の着かない試走はちょっと怖いものがある。 しかも、雨上がりの路面はウェットで、しかも桜の花びらが一面に散っている。 

「むむむ… コワイ… 滑りそう… 」

天気はすっかり好転し、快晴だ。 しかし、林間のコースは日が差さないところはいつまでも路面が乾きそうもない。 そんなことを考えながら試走を終えた。

 

 

レースは順番に1時間耐久レースが始まるのだ。 これが終わってから4時間のスタートになるので、それまでは時間が余る。 この時間をA氏は自転車の整備に予定してたそうな。 まず、バーテープを巻き、次に前後のタイヤを交換し、そしてようやくスタート準備完了。 一方、S氏の方は眠いからと車に戻って昼寝。 これも良かったかもしれない。 自分はA氏の整備を見つつ、周りの自転車を見て回ったり、景色を見たりして楽しんでいた。

 

 

 

レース開始

 スタート15分前には召集が始まったが、積極的に前列に並ぼうと言う人は一部。 私のチームは、後方からのスタートで十分とばかりにスタート5分ほど前になってから最後列に並んだ。

 今回のエントリはソロ45人と12チームだ。 6kmのコースに最大で57人しか走ってないと言うことは、集団に加われなければ一人旅は必至だ。 はたしてどんな展開になるのか。

 スタートすると集団が動く。 とは言っても、4時間耐久だし、最初は上りだし、更に1.5km地点までは前走車が付くとのこと。 これではゆっくりだ。 適当に走っていても、次第に番手は上位に上がっていく。 これで良いのか分からないけど、成り行きに任せることにした。

 先頭は上りを終えて下りに入っているが、こっちはあと少し。 下り始めると、前方に長い列が見える。 その最後尾にちょこんと付くことが出来た。 急なコーナーで路面もウェットだったのに、みなさんかなりのスピードで下っていく。 ちょっと躊躇しながらも最後尾を付いて行く。 最初の大きく左にカーブしつつ、そのまま上り返すと、失速する人を脇目に前に上がる。 そして、再び下りとなり、ヘアピンの右コーナー。 これはかなりコワイ。 そして成りで下っていくと左に曲がりつつ上り始める。 周りに合わせてアウターのまま上ってみたけど、途中で失速。 ちぎれないようにとインナーでクルクルと頑張って走る。 再び、下りながら橋の下をくぐり、次の上りへと向かう。 

 いったいいつまで上るんだっけ? どこから下るんだっけ?

 昔走った記憶なんて、全く思いだせない。 人の背中を見つつ、続く坂道を見上げるだけだ。 そして、最後の上りを上り切ると下り始め、ゆるいアップダウンが終わるとようやく監視小屋が見える。 ようやく終わりが見えてきた… 辛い。 そして、最後の林間を左に巻きながら計測ポイントへ。

 と、こんなところで一周回を終えるのだが、ちょっと気分が悪い。 なんとなく走れてはいるけど、心拍が高いのが伝わって来る。 急に負荷を上げ過ぎたとは思えないけど、心臓が悲鳴を上げている感じだ。

 二周目はメインの集団からは落ちこぼれ、ペースの合う数人と一緒に走ってたのだが、コース終盤の上りで吐き気を感じた。 おまけに咳まで出続け、呼吸も苦しい。 一緒に走っていた数人にも置いて行かれ、一人旅になってしまった。 ようやく下りとなって、ピット前を通過。 当初の予定では4周だったが、気持ち悪過ぎて不可能と判断し、これで最終周回と告げる。

 そして、3周目に入ったところで、再び吐き気が襲い、そのまま監視小屋の前のコース脇に吐き出した。 腕カバーに付着。 汚い… ボトルの水で洗い流して気を取り直して走り始めた。 気分は優れないけど、とりあえず走る。 一緒に走っていた人は、すっかり見えなくなっている… 寂しい一人旅となってしまった…

 ようやく3周回を終えるとピットで交代だ。 あ〜 ぐったり。

 

 

 

 

休憩と次走者

 第2走者はA氏。 コルナゴを駆って飛び出して行った。 一方、私は崩れ込むようにピットへ。 なにが原因なのか良く分からないけど、とにかく気持ちが悪い。 「うっかり」のように二日酔いでもなく、特に睡眠不足だったわけでもなく、走る直前になにかを食べたわけでもない。 ただ急激な心拍の上昇に身体が付いて行かなかったのか。 その辺は良く分からないけど、時々練習中にもこんなことがある。 とりあえず、静かにしていれば回復するので、2回目の出走は問題ないだろう。 

 A氏は3周走るとS氏に交代だ。

 S氏も順調に走っているのが見える。 3周目に入った時に、次の順番に備え出走準備を済ませて待っていたが、なかなか坂道を下って来る姿が見えない。 A氏と話をしながら、S氏の帰還を気にしていたのだが… なんと、交代エリアから私を呼ぶ声が… 

 振り返ると、S氏が戻って来ているではないか。 チェックが甘く、S氏に気づかなかった。 S氏は仕方なく、そのままスタートを切った。 こっちは申し訳ない思いでいっぱいだ。 さぞ疲れたまま走り出したことだろう。 申し訳ない…

 

2回目の走り

 S氏が走り出して5分。 まだまだ戻って来るには早いが、今度見落としたら最悪なことになってしまうので、早々に交代エリアに移動。 S氏を待つ。

 2回目のスタートは、前回よりは快調に進む。 重いギヤを踏むことよりも回転数を維持することに重きを置いて走ることにした。 既に2時間は経過しているので、コース上にはお疲れの方も、それなりに多い。 

 コースもすっかり乾いており、下りもそこそこスピードを出して走ることができる。

 しかし、この鉄の自転車だが… やはり重い。 鉄で重いのは分かって出ているんだけど、ホントに走りが重いのは確かだ。 上りで自転車を左右に振る時も、重さを感じる。 更に、路面からのショックが大きく、ダイレクト感がとても強い。 空気圧はいつものC40では通常7.0bar程度でセットしているが、今回は6.5barまで落としているのに、あまり効果が感じられない。

 また、ハンドル幅も広く、ステムは低く突き出しも長いから、乗車姿勢も今の自分には辛く、疲労感が多いのも確かだ。 とにかく疲れる。 そして、肩がこる。 

 これに加えて、ギアレシオも今の自転車より大きめに設定されているから、軽いギヤがない。 平地ベースなら、これでも良いかもしれないが、群馬CSCのように上りと下りしかないコースでは辛すぎる。 更に8Sと言うこともあって、ギヤ間の差が大きすぎて、どっちつかずのギヤが…

 と、言ったところで、自分の自転車だ。 最後まで一緒に頑張ろうじゃないかと、2回目の仕事をしっかりとこなすことにした。 辛いながらも、頑張って走ればキチンと走れる。 3周回の間で10人くらいを追い抜くことが出来たけど、恐らく4時間ソロの人だったのだろう。 その後の4時間チームの順番は全然変わってなかったし…

 それに、コースもだいぶ覚えてきたので、次に来るコーナーを予測できるようになり、走りも幾分かはスムーズになった気がする。 それに、顔を上げて走れるようになったのか、景色もそれなりに見ながら走れたので、とても気持ち良かった。

 

 

取材とクロモリバイク

 このレースにはサイスポとえい出版が取材に来ていた。 S氏はサイスポとえい出版の両方から取材を受けていた。 S氏の自転車はリッチーのクロモリ。 フレームカラーがリッチーカラーで青と白と赤。 これに合わせてタイヤも前後で赤と青に変えているから目に付くのだろう。 ビジュアル的にもキレイだし、細身のキレイな自転車だ。

 その後、えい出版が私とS氏の二人を相手に取材。 そもそも大学のサイクリング部がスタートで既に20年以上が経過している。なんてことを話しているうちにどんどん時間が経って行く。 お喋り好きな編集者だ。 こっちも余計な話をしゃべりつつ、30分以上も取材を受けてしまっていた。 取材と言うより、雑談に近かったのかな。

 

 ところで、今回のクロモリレース。 参加者の自転車は多種多様。 見ていて面白いものがあった。 この中でも一番キレイだと思うのは、やっぱりコルナゴマスター。 A氏が乗っているオリンピックなんてグラデーションもキレイで美しすぎる。 自分的にはブルー系が好きなので、他の人のコルナゴもキレイだなとほれぼれしたモノもある。 他にはカレラとかケルビムとか、往年の名車だったりするモノはとてもキレイ。 一方では、最新のクロモリフレームにカーボンフォークでカンパのEPS11Sを搭載して、ライトウェイトのカーボンホイールなんて飛び道具まで付けて、まるで機材ドーピング。 こう言う人に限って、ホントに速いからなんとも言えないけど、やっぱり次元が違う。 参加者の自転車は、往年のクロモリ自転車なのか、最新パーツ満載のクロモリ自転車なのかに大きく2分されていると感じた。

 最近のカーボン全盛の自転車時代にあって、これだけ昔の自転車を丁寧に大切に乗っている人もいるのが、とても素晴らしいことと思えた。

 

 

最終周回

 間もなくレースも終わり。 最後の走者はS氏。 最後の最後でS氏がピット前で「次交代」と告げて走り去った。 計算上、最後はS氏で終わるはずだが、実は間違っていたのか… 一緒にA氏も考えるが、やはり計算が合わない。 しかし、前回のようなS氏を裏切るような行為は出来ないと思い、すっかり終わった気持ちになっていた身体に再度出走準備をまとう。

 S氏に合わせて交代エリアで待機。 遠くにS氏が見えてきた。 ……ところが、ピットに入らず、パイロンの向こうをS氏は走る。 なんとなんと、元気が出てきたのか、最初から走るつもりだったのか。 いずれにしろ、もう一周、最終周回に行くのだ。

 自分は安心してピットに戻ると片付けの準備。 もうホントにこれで終わりだと認識し、S氏の帰還を待った。

 

 そして、13分後。 S氏は帰ってきた。 無事終了。 お疲れ様でした。

 

 なんと今回は珍しく、ノンアルコールビールを買ってみた。 これで乾杯! 

 

 

反省

 今回のレースでは反省することは特にない。

 昔の自転車を引っ張り出して、なんとか乗れるように整備して、身体もそれに合わせて頑張って乗った。 これだけで大満足。 こんなに厳しいポジションで乗っていたのかと、昔の自分に敬意を表する気持ちだ。 確かに、今の自分と比べると、比較にならないくらい速かったわけだから、ポジションだって全然違う。 ギヤだって、このまま乗鞍にも上っていたんだから、タイムだって全く違うのも当然だ。

 高級で軽い自転車の方が速く走れるのかもしれないけど、それ以前に若さとか、練習とか体力とか、そっちの方がよっぽど重要であることが良く分かった。 自分自身に悔しいような、情けないような、どうしようもない気持ちである。

 これはもう、ひたすら練習するしか方法はないんだろうな。

 

 

 

 

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