乗鞍ヒルクライム

乗鞍ヒルクライム

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名称 マウンテンサイクリング in 乗鞍
日程 平成14年8月25日
天気 快晴 → 晴
結果 1時間28分36秒 
起床

何年ぶりの乗鞍だろう。 外は快晴、雲ひとつない。 朝焼けに染まった空は、今日がまた一段と暑くなることを予感させる。 朝食は民宿の定番メニュー。 腹一杯食べたし、ま、なんとかなるであろう。

 

スタート前

自転車のチェックは完了。 あとはレース会場まで自走で行く。 今回の宿は今まで乗鞍に出た中で一番低いところにある民宿なので、会場までは少し遠い。 でも、自走12分。 

木立を抜けたところで、乗鞍岳の全容が明らかになる。 今日は快晴。 乗鞍のゴール畳平までの道がハッキリと見える。 あそこまで上るのかと、なんと言うか、今からため息が出てくる。

会場は満員御礼状態で、人が入り込むスペースがない。 なんとかスペースを見つけて入り込む。大会開会式が始まるが誰も見ちゃいない。 どんどん会は進行し、スタートの時間がやってくる。

チャンピオンクラスから順番にスタートし、自分たちもスタートラインに並んだ。

今年もスタートには、レースクイーンが待っていた。 「○○分前」のプラカードを高く掲げて、こちらに笑顔を振り撒いている。 男子Cクラスなんてのは、オヤジに入りかけたような人のクラスなのか、レースクイーンに向かって声をかけるものがいるのです。 「こっち向いて〜!」 「こっちに微笑んでぇ〜」 「投げキッスしてぇ〜」 もうすっかりオヤジ。 スタート前の緊張感はないのか?と疑いたくもなる。

そんな声をかけられているオネェチャンたちが、「15秒前」のプラカードを高く掲げると、野次は治まり静かになった。 いよいよスタートです。

スタート

スタートは毎回同じように、かなりのスピードで走り始める。 まさかこのペースで頂上を極めようなんて人は誰も居ないであろう。 しかし、毎回最初は速い。 自分なんてのは、スタートの混乱と落車を避けるために前にいるだけで、決して先頭を争おうなんて気は毛頭ない。

一之瀬の国民休暇村あたりまで先頭集団に付いて行けたら、それだけでも後半への大きなアドバンテージになるために、頑張って付いていく。 ゲートを過ぎると、坂はやや緩くなるが、自分の脚はそんなに元気ではなさそうである。ここらで、先頭集団のペースに付くことは諦めて、自分のペースを確保する。

自分のペースに合う人を見つけるとその人のケツをひたすら追う。そいつが元気すぎて付いて行けなくなったら諦めるし、遅くなってきたら抜いていく。 これの繰り返しである。

第1チェックの通過時間は、これまでの最高記録だった1時間17分のときと同じくらいなので、気を良くして走りつづける。 牛止めの柵を乗り越え、スキーゲレンデを上る。 ここからの景色は、毎回最初にきれいだなと感じる地点である。 スキーのゲレンデが広く見渡せ、遠く白樺峠方面の尾根もきれいに見える。 やはり、快晴だと気持ち良い。 頂上直下からの穂高連邦の景色が楽しみだ。

 

激坂

第2チェックの前から勾配はきつくなってくる。 中間地点なんて看板まで親切にあって、「まだ半分しか走ってないのかよぉ」と言いたくなる。第2チェックで冷たい水を飲んで、更に進む。 激坂の上に、滑り止めのコンクリートの道路になると、身体がきつくて、立ちコケしそうなほどにまで失速する。 どこぞの速い人が雑誌の中で、速く走るためには一番短いコースを走るのが鉄則。なんて言ってるけど、こんなところ一番内側なんて急過ぎて走れやしない。 コースの真ん中よりやや外側を行く人が一番多い感じですね。 自分は真ん中よりやや内側を走りましたけどね・・・ なんとか力で乗り切ると、残り5km、平均時速15km/hで走ることができれば20分で走れると考えたが、結果的には無理だった。

 

ラストスパート

残り5kmの表示が出ると、気持ちはもうゴールに飛んでいってしまいそうだが、ここからがまた辛い。 森林限界を超えると、急に風が冷たく感じられるようになり、身体も冷えてくる。 ハイマツの間を縫って道が続いている。 ゴールも手に取るように見えるが、簡単には手に入らない。

遠くには、槍ヶ岳、南岳、奥穂高岳から前穂高岳まで、北アルプス銀座と呼ばれる山脈が連なって見える。 レースじゃなきゃ止まってゆっくりと鑑賞させて頂くのだが、そんな状況じゃない。

残り5km時点で、ちょうど1時間くらいだったので、頑張れば目標の1時間20分を切れるかと期待しながら頑張って走った。 しかし、自分の脚はそんなに計算どおりには動いてくれないのであった。 残り5km、平均速度15km/hで走れれば20分で走れると考えたが、結果的に無理だった。

森林限界を過ぎた時点で、身体が冷えて、急に動かなくなってしまったのです。 気持ちは前向きなのだが、身体が寒くて動かない。 途中、駐車場で休んでいる人からも、応援が飛んできているが、軽く言葉を返すだけで、かなり限界に近い状態である。

残り3km。こんなところ冷静に見ると、勾配はたいしたことはない。 ただ身体が着いていけないのである。 一般人のレベルはこんなもんか。 今年も、1時間20分を切ることはできないのか? ジレンマの中を走る。 ただ走る。 忌々しくゴールだけは、遠くに良く見える。 「これだ。 これなんだよ。 乗鞍のゴールってのは。 なんだかいつも気持ち良くゴールできないよなぁ。」

残り1kmにもなると、既にゴールした人たちが下るために並んでいる。 声援を送ってくれているが、もうほとんど耳に入らない。 忌々しい坂を、ゴールだけを見つづけるだけ。

ピリピリピーとゴールのチェック音が鳴り響く。 やっと終わった。 これで自転車から降りられる。 辛かった。 

結果的には1時間28分36秒でした。

 

下り

ゴール後、息を整えると補給を取って、移動する。 下りに備えて、アーム&レッグウォーマを着装し、ウィンドブレーカを着込む。 中途半端な時期に下り始めたので、伴奏車もなく、勝手気ままなペースで下ることが出来る。

途中、駐車場で穂高連邦を振り返るが、すっかりガスの中で何も見えない。 ま、幸いにも自分の下る道は、下まで見通せるので快適な下りは保障されている。 とにかく、下りは寒い。 着込んでいるのに寒くて、脚が動かなくなる。 下りでも脚をクルクルと回してないと、寒くて大変。

第2チェックでは、アクエリアスをもらってしばしの休憩。 本当は上りの人のためだが、下りの人にも開放してくれている。 けど、まだ上っている人もいるからね。 その人たちが優先ですよ。自分が飲んでる前を、若い女性が自転車にまたがったままアクエリアスを飲んでいる。 「もう下ってきてるんですか?」と話し掛けられたので、この後のコースのこと、彼氏に騙されたの?とか、どこから来たの?とか、しばらく会話する。 「こんなにゆっくりしてて良いの?」と聞くが、休んでも変わらないから、問題ないとのこと。 数分は話したような気がするが、なかなか可愛い子であった。 最近はスポーツシーンにも綺麗な女性が多く登場するから、良いことだと思います。 そうすれば、それを狙って男も集まってくるし、そうすればスポーツ人口も増えることでしょう。

わき道にそれましたが、彼女と別れて、下りを再開しました。 下るに連れて気温も上昇してきます。 人も多くなってきたので、コーナーでは注意が必要です。 下り終わる頃にはブレーキの握りすぎで手が疲れてしまいました。

スタートラインに戻ってきたときには、周りの人達が拍手で迎えてくれました。 

 

ポカポカ陽気の、気持ち良い日差しの中で飲むビールは最高に美味しいものでした。

 

 

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